人には誰でも、この絵を見たら安らぐ、この音楽を聴いたら落ち着くなどの、心の拠り所といえるものがあると思います。それは過去の経験や思い出と同時に印象付けられ、その後の人生においてもそれをきっかけにその時の楽しい思い出や記憶を呼び起こすことがよくあります。
私にとってのそれは、実は冬の南の夜空にひときわ大きくそびえる巨星『オリオン座』なのです。自分では、オリオン座は守護神、私の星座とまで勝手に決めつけています(笑)自宅までの道のりを歩いている最中も、ふと見上げて目に留まると、「今日はこんなことがあった」、「あの件、どうにかならないかな~?」、「お願いだから、見守っててね!!」というような会話(ひとりごと)が自然と口をついて出てくる程です(笑)
そんなオリオン座の右肩に位置する『ベテルギウス』がここんとこちょっと元気がないのです。以前から他の7つの星に比べると赤っぽくって、自分では、「あなたも四十肩や五十肩に苦しんでいるのね?」っと勝手に想像していましたが、真面目な話、昨年の11月くらいからいつもに増してその輝きが失せてきていて、見るたびに気がかりになります。
実際に赤っぽく見えているのは、恒星としての寿命が尽きようとしている証で、人間でいうと、その寿命は残り一日を切っていて、いつ尽きてもおかしくない状態だそうです。恒星は自らの水素エネルギーを燃やし切ると、自らを支えていた圧力が低下していき、中心へと圧し掛かる力(重力)もどんどん大きくなり、やがて自身のその重さに耐えられなくなると中心が一気に崩壊し爆発するといわれています。それが『超新星爆発』と呼ばれる現象で、日本では平安時代に藤原定家が伝え聞いた話として書き記している1054年の超新星爆発が有名です。その時、月の明るさをはるかに超える輝きがはなたれ、昼間でも明るく見え、それが2年ほど続いたあと、突然消えてなくなったとの記録が残っています。オリゾン座のベテルギウス、地球から700万光年離れたその星は現在のこの時点において既にもう存在しないのかもしれません。いつか700万年の宇宙の旅を経たこの地球で最大の天体ショーを見せてくれる時、私のオリオン座への想いはどうなるの?、心の拠り所はどこへ??など、自分の中でいろいろな思いが馳せる1月冬のひとりごとです。
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